久しぶりに大御所カメラマン、パオロ・ロベルシ(Paolo Roversi)と、どんなスキャンダルな事件を起こそうと太ろうとシワが出来ようと、人気冷め止まないスーパーモデル、ケイト・モス(Kate Moss)のスターセッションが行なわれて興奮気味。
Wマガジン4月号に掲載されたPAINTED LADYと題されたこの写真達。そんじょそこいらのカメラマンとモデルが組んでこんな事やっちゃったなら、まるでおこちゃまの撮影会になってしまうところを、見事アートの領域まで押し上げ、極上にきらびやかなオートクチュールを更に現実離れした空間に持っていっているのが素晴らしい。
デジタル全盛に見飽きた誌面からは、パオロ・ロベルシのアンティークとさえ感じる長時間露光の撮影法が再び新鮮に見え、そして『若いモデルなんか何が出来るって言うの?』と聞こえて来そうなケイト・モスの重々しい佇まい。本当にそこにただ立っているだけで、ケイト・モスとは気品高く美しい造形をしているんだと改めて再確認。
実際はデジタルで撮影しているのか、フィルムを使って焼いているのかなんてわからないけど、このクラシカルな質感、身震いするくらい素敵なファッション写真!
エドワード・エニンフル(Edward Enninful)による巧みなクチュール崩しのスタイリングも見事と言うしかない出来栄えなのと、それとともにジュリアン・ディス(Julien d'Ys)によるヘアーとメイクが一体となったペインティングのバランスもかなりイケてる。
経験豊富なスタッフが組むと、一般人には想像もつかない空間に、いとも簡単に持っていってしまうところが、やはり世界のトップクリエイターなんだなあと感じるシリーズでした。
気絶級アートフォト
About fashion photographs, beauty, supermodels,a high fashion trend and the Hollywood gossip.
2015/04/05
2012/12/26
Wマガジン2013年1月号 ライアン・マッギンレー(Ryan McGinley)による『EARTH ANGEL』
Wマガジン2013年1月号は、ライアン・マッギンレー(Ryan McGinley)による『EARTH ANGEL』というストーリーが大変素晴らしく、スーパーモデルのダリア・ウェーボウィ(Daria Werbowy)をまさにエンジェルのような美しさで激撮!
持ち味の色彩豊かなテイストはそのままに、作り込まないリアルファンタジーの世界を惜しみなく披露しています。
もともとスケーターだったライアンは、周辺の友達やアーティストなどを撮影したスナップで写真展を行い、22歳の時の自費写真集が高く評価され、その3年後には至上最年少という若さでホイットニー美術館での写真展をしています。それから10年以上が経った現在では、コマーシャルの世界も意欲的にこなし、CMやファッションでも傑作を残しています。
特に彼の持ち味であるストリート感と普通の感覚ではとらえる事の出来ない光の色温度のコントロールが大変見事。一枚の写真の中にも様々な表情を盛り込み、モデルや服だけでなく、つねに光と空気も主役にしているように思います。
今回の写真に関しても、スーパーモデルのダリアをキャスティングしているんだから、普通だったらダリアを最も綺麗なライティングで最も綺麗なアングルで撮影したくなってしまいますが、ライアンはむしろ雑に友達のスナップのように撮影する事で、世界観をキープしているように感じました。
最近は作り込んだ作品やスタジオワークなども沢山発表していますが、ライアンと言えばドキュメントタッチの荒い質感をイメージしてしまうので、ライアンが撮るファッション撮影という意味では、このストーリーはかなりドンズバでした。
自分では絶対撮れない世界観と質感なので、かなり憧れるかも。
最近、個人的にWマガジンがイケテル気がします。
持ち味の色彩豊かなテイストはそのままに、作り込まないリアルファンタジーの世界を惜しみなく披露しています。
もともとスケーターだったライアンは、周辺の友達やアーティストなどを撮影したスナップで写真展を行い、22歳の時の自費写真集が高く評価され、その3年後には至上最年少という若さでホイットニー美術館での写真展をしています。それから10年以上が経った現在では、コマーシャルの世界も意欲的にこなし、CMやファッションでも傑作を残しています。
特に彼の持ち味であるストリート感と普通の感覚ではとらえる事の出来ない光の色温度のコントロールが大変見事。一枚の写真の中にも様々な表情を盛り込み、モデルや服だけでなく、つねに光と空気も主役にしているように思います。
今回の写真に関しても、スーパーモデルのダリアをキャスティングしているんだから、普通だったらダリアを最も綺麗なライティングで最も綺麗なアングルで撮影したくなってしまいますが、ライアンはむしろ雑に友達のスナップのように撮影する事で、世界観をキープしているように感じました。
最近は作り込んだ作品やスタジオワークなども沢山発表していますが、ライアンと言えばドキュメントタッチの荒い質感をイメージしてしまうので、ライアンが撮るファッション撮影という意味では、このストーリーはかなりドンズバでした。
自分では絶対撮れない世界観と質感なので、かなり憧れるかも。
最近、個人的にWマガジンがイケテル気がします。
2012/12/16
Wマガジン 2012年12月号 マリオン・コティヤール演じる『Red Hot』by Tim Walker
ここ数年、特にインセプションを見てから気になってしょうがない女優さんであるマリオン・コティヤール(Marion Ctillard)。彼女をフィーチャーしたWマガジン12月号巻頭特集は、真っ赤なスタイリングが印象的なカバーストーリーをファンタジーの奇才ティム・ウォーカー(Tim Walker)が見事に撮影。
素敵なイングリッシュローズガーデンを背景に、ミスマッチなエナメル素材を盛り込んだコーディネートがうまくティムの作り出す世界観に馴染み、自然光の光に照らされ不思議な空気感を放っていました。
表紙はラフ・シモンズがデザインした最新ディオールの印象深いニュールック。ソフィスケイトされたベースメイクにドカンっと朱赤のリップを効かし、黒いボブヘアーもコムデギャルソンにならずに成功例!コティヤールのはかなげな表情が大変美しく、表紙としてはちょっと弱い気もしますが、背景のギミックなども効果的で、久しぶりに時めいたカバーでした。
赤と黒を使ったストーリーって、ただ強いイメージで終わってしまう事がただあるのですが、さすがのティム・ウォーカー(Tim Walker)のビジュアル作りは完成度が高く、ユーモアと美しさとストーリーのバランスが見ていて大変心地よいです。
個人的にフランス人女優さんのなかでは断トツに好きな顔で、その表現力も素晴らしくついでにボディも完璧。人間の深みみたいな物が出せる年齢になって、ますます活躍の幅が広がっているように思います。
最新作のRUST AND BONEも気になってて、トレイラー見るだけで興奮度高めです。スッピンの時の目もとの凹凸とアイホールの深さが美し過ぎます。
2012/11/20
Wマガジン 2012年12月号 SLeeP no MORE
カメラマンデュオのマート&マーカス(Mert&Marcs)もすでに大御所入りの風格で、最近はクラシカルな方向に作風が移行してきたのかな〜と思った矢先に、Wマガジン12月号でスペシャルなシューティングを披露!!!
久々ドラマティック全開、ゴシック快調の作風にスーパーモデルのナタリア・ヴォディアノヴァ(Natalia Vodianova)をキャスティングし、ここ最近のファッション誌にはあり得ない予算使って建て込みのディテールも素晴らしく、今期一押しビジュアル!
ハリケーンサンディより撮影が前だったのか後だったのかが頭をよぎりますが、ビジュアルとしてはかなり芸術作品と言っても良いくらいの出来栄え!日本だとここまで作り込む撮影って広告クラスでも難しくなっている現在ですが、このような素晴らしい作品を見るとわくわくして嬉しくなって来ます。
ナタリアがオレンジ食ってる日常っぷりがたまりません。
久々ドラマティック全開、ゴシック快調の作風にスーパーモデルのナタリア・ヴォディアノヴァ(Natalia Vodianova)をキャスティングし、ここ最近のファッション誌にはあり得ない予算使って建て込みのディテールも素晴らしく、今期一押しビジュアル!
昔、ビョークの撮影でもお部屋を水浸しにして撮影してたことがありましたが、その時の写真よりもの凄くリアリティがあってミステリアス。おそらく大きなプールの中にお部屋の建て込みをして水を入れたんだと思われますが、家具や壁紙のセレクトもいい感じに馴染んでて、こんな状況でもナタリアがエレガントにセクシーにポージングしているのに悩殺されました。
ハリケーンサンディより撮影が前だったのか後だったのかが頭をよぎりますが、ビジュアルとしてはかなり芸術作品と言っても良いくらいの出来栄え!日本だとここまで作り込む撮影って広告クラスでも難しくなっている現在ですが、このような素晴らしい作品を見るとわくわくして嬉しくなって来ます。
ナタリアがオレンジ食ってる日常っぷりがたまりません。
2012/08/19
Wマガジン2012年9月号 驚愕のコスプレ『SUPER LINDA』by Steven Klein
2012年9月号掲載の驚き企画、47歳現役スーパーモデルのリンダ・エヴァンジェリスタ(Linda Evangelista)が、まるでヒーローコスプレの様なスタイリングで誌面に登場。そのタイトル『SUPER LINDA』に現れているようにマントを這おい、強烈なテクスチャーのウィッグを装着し、人間を超えたビジュアルに変身。現在公開中の映画アベンジャーズにひっかけているのか、SMチックなボンテージファッション連打でアメコミテイストをシュールに演じきっています。こういうホラーテイストをやらせたら天才的才能を発揮するスティーブン・クライン(Steven Klein)がシューティング!
リンダはモデルとしてカメラマンの注文に答えるのがこの上ない喜びに感じているよう。本当にクリエイティブを愛していて、どのようなイメージにもなる事のできる自信も備えやる気みなぎる表情にうっとり。見ている方がどんどん吸い込まれ、ドロンジョ様もびっくり。
リンダって今まであまり胸を出しているビジュアルって見た事なかったんだけど、今回はラテックス越しですがヌード感あり。ただクラウディアやシンディーが胸出したときのような、男子悩殺なフェロモンを一切出してこないのもリンダの特徴で、むしろそのお陰でこういったストイックなモードの世界を上手く表現出来ているのではないかと思いました。
ラテックスの衣装の多くは日本人デザイナーATUKO KUDOさんのデザインしたもの。最近はGAGA様が着ていたりと話題のデザイナーさんですが、ただSM的な素材だったラテックスをモードに見立てているセンスは素晴らしいと思います。
写真は大好きなカメラマン、スティーブン・クラインですが、最近やけにCGっぽいというか、版画みたいな質感にしてしまう事が多かったんですが、今回のはギリギリ写真感が残っていて好きなトーン。リンダの輪郭やボディーラインのお直しは緻密に行なわれていますが、企画が企画なのでこれくらいはOKかと思われます。ちなみに角田がヒーローや吸血鬼になったシリーズはこちら。ボディーのお直しは必須です。
それにしても、リンダってスティーブン・クラインと、スティーブン・マイゼルに愛されていますね。カメラマンとモデルが長い間飽きずにセッションしているって、とても素敵な関係。
リンダって今まであまり胸を出しているビジュアルって見た事なかったんだけど、今回はラテックス越しですがヌード感あり。ただクラウディアやシンディーが胸出したときのような、男子悩殺なフェロモンを一切出してこないのもリンダの特徴で、むしろそのお陰でこういったストイックなモードの世界を上手く表現出来ているのではないかと思いました。
ラテックスの衣装の多くは日本人デザイナーATUKO KUDOさんのデザインしたもの。最近はGAGA様が着ていたりと話題のデザイナーさんですが、ただSM的な素材だったラテックスをモードに見立てているセンスは素晴らしいと思います。
写真は大好きなカメラマン、スティーブン・クラインですが、最近やけにCGっぽいというか、版画みたいな質感にしてしまう事が多かったんですが、今回のはギリギリ写真感が残っていて好きなトーン。リンダの輪郭やボディーラインのお直しは緻密に行なわれていますが、企画が企画なのでこれくらいはOKかと思われます。ちなみに角田がヒーローや吸血鬼になったシリーズはこちら。ボディーのお直しは必須です。
それにしても、リンダってスティーブン・クラインと、スティーブン・マイゼルに愛されていますね。カメラマンとモデルが長い間飽きずにセッションしているって、とても素敵な関係。
2012/02/08
Steven Meisel 撮影、Wマガジンのトランスフォーマー。
2011年9月号に掲載されたスティーブン・マイゼル(Steven Meisel)撮影のトランスフォーマーというページが、変身好きな自分のアンテナに引っかかってお気に入り。同じようなテーマとライティングで一ヶ月前のヴォーグ・イタリア8月号にもマイゼルは撮ってて問題になったのですが、Wマガジンのほうがモデルも10人揃えて豪華絢爛。
ヴォーグ・イタリアの8月号は、このラケル・ジーマンを一人でフィーチャーして全ページ撮っていましたが、Wマガジンのほうはモデル1人につき、変身前と変身後の1カットづつ。変身前のデニムベストとか、そばかす全開のうつろな表情とかいい感じ。それに対して同じ人とは信じがたいくらいの気品でBabe Paleyを演じるラケル。若かりし頃のダイアナ・ヴィリーランドにも見えるかも。ポージングがクラシック極めてて凄く素晴らしくって、アゴに当てる手のひらの向きが最高。
中国人モデルのSun Fei Feiはモルゴン漂うアジアンビューティーなんだけど、変身後は日本の最初のスーパーモデル、松本弘子さんをオマージュしたかのようなブラックボブに60年代アイメイクで、服は今期のバーバリー・ブロッサムなんだけど、このヘアメイクだと60年代のカルダンに見えて来るのが面白い。
眉毛が薄いために変身能力値がかなり高いカレン・エルソンはさすがの激変振りに思わず本人と判定不能な状況。変身前のくしゃっとした感じはもうカメラマンを信じきってる信頼関係が垣間みられます。おそらくジュディ・ガーランド(Judy Garland)あたりに変身したと思われるそのポージングや表情も完璧。
そんなに目立たないんだけど、いつの時代にもモデルをちゃんとしてて廃れない美しさのグィネヴィア・ヴァン・シーナスはスッピンではややキャピキャピ調なポージング。いつものグィネヴィアの写真からは想像もつかない素の顔が超可愛い。変身後はフェイダナウェイなのかマレーネ・デードリッヒなのか不明ですが、口元きつめなストイックレディーに変身。
キャロリン・マーフィーはエスティー・ローダーのビューティーエキスパートとは思えないくらい、変身前は、まるでサーフィンして海から上がって来たような度スッピンに驚き。このシリーズの中では一番好きなビフォーアフターかも。変身後はケネディ大統領夫人のジャクリーン・ケネディ・オナシスでしょうか?(ジーン・シュリンプトン?)髪の毛の立ち上げからのクラシックカールでエレガントの極地。
良いです、凄く良い!よくあるテーマっちゃーテーマなんですけど、ちゃんと最新ファッションを紹介しつつ、モデルの激変振りが楽しめて時めきました。こういうの見るとディレクションもちゃんとしないといけないんだ!と思うけど、ヘアメイクの重要さも考えらされます。ヘアーとメイクのコンビネーションはさすが。
W September 2011
Photographer Steven Meisel
Styling Edward Enninful
Hair Jimmy Paul
MakeUp Pat McGrath
2012/01/29
2011年9月号のWマガジン、Steven Kleinの写真がヤバい。
2011年9月号のWマガジンに掲載されたスティーブン・クライン(Steven Klein)撮影の『ONE FOR THE AGES』というファッションストーリーがキワモノ過ぎてかなり衝撃。スーパーモデルのアンバー・バレッタ(Amber Valletta)を起用し、20ページ10カット展開の構成で、アンバーがハイブランドを着て豪華で陰湿な部屋でのポージングなんですが、ページをめくるごととに10歳くらいつづ老けていって最後は100歳以上の老婆に変身!特殊メイク、モデルの表現力、スティーブン・クラインの構成力&ライティングともに、ここ最近ではかなりの傑作。
1974 年2月9日生まれのでアンバー・バレッタは、来月38歳という息の長いアラフォーモデルなんですけど、その表現力と言ったら女優をかじっているだけあって、10代のお肌ピチピチモデルには出せない雰囲気や、本人がもともと持っているクラシカルな普遍美などか噛み合って大変美しい。最初のカットはおそらく20代の女性を表現し、着用服はシャネルのジャンプスーツ。チャームポイントの広いおでこをプードルウェーブのウィッグ着用でデカタンス漂う女性に。
ヨーロピアンクラシックなお部屋で一人椅子にもたれてメイクをするアンバーは、やや老けておそらく30代を表現。MIU MIUの2011年秋冬の広告でも使われていたゴールドの鳩が飛びまくるクラシックなドレスを着用。妊娠していながらもオシャレと化粧を怠らないファションアディクトを表現。髪の毛はおそらく地毛を巻いていて、眉毛はしっかりブラックで描き、まるで80年代のマドンナの様な顔にも見える。

1974 年2月9日生まれのでアンバー・バレッタは、来月38歳という息の長いアラフォーモデルなんですけど、その表現力と言ったら女優をかじっているだけあって、10代のお肌ピチピチモデルには出せない雰囲気や、本人がもともと持っているクラシカルな普遍美などか噛み合って大変美しい。最初のカットはおそらく20代の女性を表現し、着用服はシャネルのジャンプスーツ。チャームポイントの広いおでこをプードルウェーブのウィッグ着用でデカタンス漂う女性に。
ヨーロピアンクラシックなお部屋で一人椅子にもたれてメイクをするアンバーは、やや老けておそらく30代を表現。MIU MIUの2011年秋冬の広告でも使われていたゴールドの鳩が飛びまくるクラシックなドレスを着用。妊娠していながらもオシャレと化粧を怠らないファションアディクトを表現。髪の毛はおそらく地毛を巻いていて、眉毛はしっかりブラックで描き、まるで80年代のマドンナの様な顔にも見える。
彼氏なのかボディーガードなのか設定は良くわかりませんが、スティーブン・クラインお得意の奇妙な男女関係を盛り込みさらにエイジングの進んだアンバーが、まるでシャロン・ストーンの『氷の微笑』モードで睨み顔。衣装はドルチェ&ガッパーなお得意のボディースーツ風のランジェリー。口回り、特殊メイクで垂れ下げているのか本人の表情の演技なのかはわからなけど、40代くらいの女性にみえてくる。
2011年のルックの中でもわりと人気のあったグッチのコーディネートを着用したアンバーは、50歳代になったのか足元が弛み調で倒れ込み介護待ち。40代を演じた時の強さとは打って変わって弱みを見せた女性像。エイジングはかなり深刻になり、しみシワはかなり増え出し外人特有の乾燥感もみなぎる肌の質感。ただ本来はグッチってこういう年代の人が着ると似合うブランドのような気もするので、コーディネート的にはお似合いで、こういうマダムを実際見てみたい気持ち。男子の胸元がはだけているのはスティーブン・クライン本人の趣味だと思われます。

だいぶお年を召して来たアンバーは、二枚目の妊婦写真とほぼ同じヘアースタイルにも関わらず、さらにエイジングをかさね60代な熟女マダムに変化。ジョン・ガリアーノのサテン地と繊細なレースがからみあったミント色のガウン調ドレスに身を包みポージング。目もとがすでに凹み過ぎてヤバいのですが、左手側の酸素ボンベも意味深でファッションと老化の戦いを表現か?と思ってみる。シミシワが先ほどの50歳代よりもなくなっているのは、ファンデを厚塗りにしたのかレーザーを当てて除去したのか?整形をしたかのような目もとの突っ張り感を感じられるのも興味深い。部屋のライトの反射面にメンズモデルを写し込むあたり、さすがスティーブン・クライン。
プラダの60年代をモチーフにしたこんな可愛いシークインコートを70歳代に変身したアンバーが着用しちょこんと座ってビデオにカメラ目線。本当にアンバーはクラシックな巻き髪が似合うモデルなんだけど、お顔がだいぶ老けると凄みというか、妖怪度が上がって凄まじい。整形手術はあきらめたのか、目もとはタルタルに落ちまくり、先ほどの60歳風なアンバーよりはちょっと可愛いお婆ちゃん像に。
『あたくしの顔を見ないでちょうだい!』とばかりに、ヤング男子の目を押さえて哀しげな表情をしているアンバーは、おそらく80歳くらいの設定。エイジングの進行は凄まじく、おでこのブラピジワはマックスになり、アゴの梅干しジワも今までにないテクスチャーで、特殊メイクさん頑張り系。髪型もサッチャー首相系の前髪立ち上がり入れて、スーパーマダム。サルバトーレ・フェラガモの服の上質感はリュクスの極地。
90歳代になったアンバーはピンヒールを頑張って履きつつも、もう姿勢が持ちこたえきれず安定してない感じ。この年齢でトム・フォードの真っ赤なベルベットスーツを着せるあたり、スタイリストの遊び心を感じます。すでにお顔はアンバーではなくなってしまって、目もとなんかはゾンビ映画のようになっています。年とってもメンズは一定の若い子を仕入れるマダムの設定なのか、配置されてるメンズモデルはエイジングは進んでいません。。。
100歳くらいの特殊メイクをされたアンバーは、若い子の頬をさすって昔を思い起こすシーンを演じてるよう。『お金があって最新ファッションに身を包んでても、なんか淋しいのよね〜、人生つまらなかったわ』的な。男子モデルはもはや性別もわからなくなったアンバーの顔が怖くて見る事が出来ずにうつむき調。。。ここにきてまさかのジバンシーの男前ジャケットが、とってもファンキー。特殊メイクはマットな乾いた質感といい素晴らしいのですが、白髪のぱさついた質感も見事!指のシワ感や色むらの表現も、かなり完成度が高いです。
そして最後のページは真っ黒いアレキサンダー・マックイーンのボンテージとも思えるコルセットドレスで死後を考える生物に。後ろの男子が赤ちゃんを抱っこしていますが、孫の下の玄孫なのかというくらい、もうこの世とあの世が混在した不思議なシチュエーション。ファッション雑誌のストーリーなのに、見終わった時には『ファッションって生きてく上で、そんなになくてもいいのかなー?』とさえ思ってしまう脅威の写真でした。
アンバーお疲れさま。
Photographer_Steven Klein
Fashion Editor/Stylist_Edward Enninful
Hair Stylist_Luigi Murenu
Makeup Artist_Lucia Pieroni
Set Designer_Jack Flanagan
Manicurist_Yuna Park
Model_Amber Valletta/Braian Shimansky/Matthew Coatsworth
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