2012/02/26

ヴェルサーチ(Versace) 2012 Fallは、Atelier Versace1997FWの十字架オマージュ

現在進行形でミラノコレクションが華々しく開催している中、先日ヴェルサーチ(versace)のコレクションが発表されました。十字架をモチーフとした近未来的なデザインで、1997年のジャンニ・ベルサーチ(Gianni Versace)が射殺される前のラストコレクションとリンクしてて懐かしモード。どこまでも強い女性像を作り上げていくジャンニのころとは違い、現在デザイナーの妹ドナテッラ・ヴェルサーチ(Donatella Versace)は程よくリアルクローズを取り入れ、フォルムも女性的にして今っぽさをアピール。

Versace 2012 Fall
胸元に大きく十字架が施されたコルセット風トップスや、過剰に十字架がプリントされたワンピなどが前半を占め、まさに1997年のコレクションを一瞬で思い起こさせるプレゼンテーション。ジャンニ・ヴェルサーチがお得意のメタルメッシュな布使いも、妹のドナテッラがさりげなく部分使いでデザインではめ込んでてかっこいい!後半のホワイトビジュー系のドレス達は、マドンナが広告を務めた1996年SSの白とビニールのコレクションの時にも似てるかも。ところどころに15年程前のヴェルサーチアーカイブを感じられて大変興味深いデザインでした。


Atelier Versace1997Fall/Winter
 まだネットの時代ではなかったので、あまりコレクションの写真が見つからなかったんだけど、ジャンニ・ベルサーチが殺される前の最後のコレクションの1997年Fall/Winter。十字架をテーマに、かなりディーブな黒とゴールドでまとめあげた、印象的なコレクションでした。肩パットなども多用し、メイクもベリーストロングで戦士系。この頃はモデルもスーパー級がゴロゴロショーに出てて、今見ても興奮しちゃう勢い。メイクはパット・マクグラスだったかな?まぶたを全て塗ってしまうこのメイク、さんざん色んな雑誌で日本でもパクられていました(笑)


Versace Atelier 1997 FW AD by Mario Testino
これは1997年のコレクションの時の広告。写真はマリオ・テスティーノ(Mario Testino)様でモデルに鋼鉄のナオミ・キャンベル(Naomi Campbell)。やっぱこの服のデザインにはナオミしかいないよね〜とうなずいてしまうキャスティングにうっとり。シンプルな白バックのモノクロ写真でここまでかっこ良く撮れるのも、トップクリエイターならではの力量を感じます。今でも切り抜き撮ってあるし、この時代のビジュアルは永遠に宝物。


久しぶりに見たら、服の完成度が素晴らしく、モデルも今の薄っぺらい子達と違って本気の美が炸裂。気絶しそう!

2012年版の十字架もチーフの服達がどんなスタッフがキャスティングされてビジュアルが作られるのか、いまから楽しみです。

2 件のコメント:

  1. 返信
    1. 90年代が素晴らし過ぎて、呪縛が解けません。ついジャンニを褒めがち。

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