2012/02/29

第84回アカデミー賞のドレスいろいろ

2月26日に、第84回アカデミー賞授賞式がおこなわれました。作品賞、監督賞、主演男優賞、衣裳デザイン賞、作曲賞の5冠を制した『アーティスト』が勝利!フランス映画の受賞は初めてなんだとかで、サルコジ&カーラも大喜びの様子。主演女優賞には『鉄の女』でサッチャーを演じたメリル・ストリープが受賞。オスカーノミネートが史上最高の17回、そして今回の受賞は29年ぶり三回目となる受賞で、大女優の魅力を振りまいていました。

そしてアカデミー賞で見逃してはいけないのが女優達がここぞとばかりに着飾って登場するドレスやメイク。今回もチン鈍ハプニングありつつ、素敵なドレスも沢山みれて、女優魂感じました。女優とモードってかみ合うようでずれてたりするので研究が必要なジャンルなんですけど、古くさかったり、トレンド意識し過ぎて外したりと珍プレー好プレーが多発するのも見所です。カラーパレットは圧倒的に白が多く、赤、ゴールドが目立っていました。


目立っていたのはマントで飛んで来たかの様なグィネス・パルトロウ。(上段左)トム・フォード(Tom Ford)の着こなすのがかなり難しいガウンを鍛えた腹筋をアクセサリーにして清く着用。モードもイケちゃうんダからって自信みなぎる迫力です。

上段二番目のシェイリーン・ウッドレーはヴァレンティノ・オートクチュールでセンスアピール。最近のヴァレンティノは本当に手の込んだディテールが素敵で若いセレブに人気が返り咲いているんだけど、この手の修道院チックなデザインが淑やかな美しさを醸し出し、トレンド押さえてナイス。レッドカーペットだともうちょっと華やかでも良かったんですが、個人的にはこのドレスは好き〜。

上段三番目のミラ・ジョボビッチはレッドカーペットの役割をちゃんと考えれる子なので、張り切りモードにしないで、ちゃんと大女優調で見せて来ました。エリー・サーブのビーズ刺繍をちりばめたワンショルダーで、爪からクラッチまでホワイトシルバーで統一。ヘアメイクをクラシカルな方向に持っていっているのがドレスに合っててイケていました。

上段右は、助演女優賞を受賞したオクタヴィア・スペンサー。迫力のボディーとは裏腹に、なんとも繊細で手の込んだビジュードレスが美しい!ドレスは初めて知ったのですが、TADASHI SHOJIさんという日本人デザイナーのもの。イブニングドレスが得意らしく、さすがのクオリティ。

下段左は今をときめくルーニー・マラちゃん。ドレスもドレープが圧巻のジヴァンシー(Givenchy)・オートクチュール !!!ミラと同じ赤リップですが、コケティッシュな前髪が個性となり、うまくジバンシーのドレスを着こなしていると思います。胸元の切り返しもお洒落だし、ノンアクセなのも清くてあり。

下段2番目は顔よりもお尻命のジェニファー・ロペス。離婚してかなりヤングな彼氏が出来たので戦闘服も攻撃態勢モード。ズヘア・ミュラド(Zuhair Murad)の胸元ガッツリで肩にスリットが入った大変美しいマーメイドドレスは、時にピッコロ大魔王の体の模様とかぶりますが、似あっててイケテル女度がかなり高め!モードなんだけど、女性的で女優的なものを選んで来て、なおかつ話題性もあるドレスのをセレクトしてくるとこ、かなり上級テクニックで難易度高め。

下段三番目は白と言うよりはヌードピンク調のビーズがちりばめられたバッジリー・ミシュカのホールターネックドレスを着た、ペネロピー・アンミラー。首回りにポイントがあるので、ヘアはアップにして正解。細いヘアバンドもアクセントとしてありな感じがします。

写真下段右のジュリアナ・ランシック(Giuliana Randic)は、トニー・ワード(Tony Ward)のクチュールドレスを着てポージング。乳がん告白をし、両乳房切除手術と乳房再建手術を成功させたばかりですが、元気な姿をみせていました。人気リポーターなので女優パワーは若干低いですが、このドレスはかなり美しくてレッドカーペットには引き立つデザイン。バスト下から膝にかけてうっすら入るダイヤ型の文様がスタイルを良く見せる効果もありそうで、グラマラスな魅力に満ちあふれていました。



写真左は今回のアカデミー賞でベストドレッサーと言われているらしいジェシカ・チャステイン(Jessica Chastain)は、アレキサンダー・マックイーンのゴールド刺繍ドレスで大迫力。これは結構なお値段なんじゃと思われる手の込み様で素敵。だけれどなんだか彼女の赤毛とゴールドの色調が合ってない様なきがしてならないのと、ここまで装飾的で重厚感あるドレスでへなちょこなウェービーヘアはミステイクな気がします。髪の毛がブラックだったり、もしくは刺繍の色がグリーンとかだったら相性よかったかも。セレクトは良いので惜しい。

写真二番目は、今回の花形である主演女優賞ゲットのメリル・ストリープ(Meryl Streep)は、いつもありえない強烈なスタイリングでワーストドレッサーなはずなのに、今回は受賞を予期してなのかランバン(Lanvin)のゴールドドレスで自らオスカー像のように(ちょっと太め)。胸元が広く開いたデザインですが、あえてノンアクセで清く全開!大御所女優の貫禄を見せつけております。

写真三番目は50歳になったジョージ・クルーニーの彼女として注目を浴びるステーシー・キープラー(Stacy Keibler)。立ち姿も美しいけど、本人が薔薇になっちゃってるゴールドドレスはマルケーザ(Marchesa)。ドラマティックなドレスが得意なブランドだけに、このゴールドドレスも大変バランスがよく、せり出した薔薇型のドレープの反対側の肩に垂れたストラップを配置し、美しい仕上がり。ヘアメイクもヌーディーにまとめつつも目元にインパクトは出してて成功している感じで綺麗でした。

写真右はいつまでたってもコメディーの女王、キャメロン・ディアス(Cammeron Diaz)。女優ににわかにブームのグッチプルミエール(Gucci Premiere)で登場。オートクチュール的な要素のプルミエールではオーダー制となっていて、キャメロンのナイスバディーにジャストフィットしてとても美しい。足下の軽やかなフリルの付け根には、ゴールドのスパンを貼付けて、派手さも適度に配置し大変ラグジュアリー。お尻や胸が綺麗に上がっているので、お顔のタルミももう一息上げたいところですが、なかなかの女優っぷりに高感度大でした。




写真左は真っ赤なジャンバティスタ・ヴァリ(Giambattista Valli)のホールタードレスを着こなしていたエマ・ストーン(Emma Stone)。オートクチュールコレクションで見せた服はもっとローズ色でヘッドアクセも華やかだったのですが、エマはカスタムしてブライトレッドにし、髪の毛もシンプルにしてバングル以外はノーアクセ。顔が小さく首が長めなので、難しい首元のリボンも詰まることなく綺麗みせてる要素の1つ。このブランドは歴史はないけど前回のオートクチュールの作品が素晴らしかっただけに、納得のチョイスのような気がします。

写真二番目は主演女優ノミネートされてたミッシェル・ウィリアムズ(Michelle Williams)。『マリリンの7日間の恋』でモンローを演じたので、モンロードレスで来るかと思い気や、大きく期待を裏切って、カーネーションのような細かいフリルの美しいルイ・ヴィトン(Louis Vuitton)の朱色ドレスでコケティッシュビューティー。色的にはあまり合ってないようにみえるバックのピンクも、彼女の個性でなんだか不思議にまとめあげられてて、予想外に可愛く見えてます。

写真三番目は去年のオスカー女優であるナタリー・ポートマン(Natalie Portman)!彼女はディオールの広告を務めているからなのか、ディオール(Dior)の真っ赤な水玉ドレスで登場。最新のコレクションを着がちなハリウッドの中ではめずらしくビンテージを選び、このドレスはなんと1954年のコレクションのものなんだとか!!!特にオスカーのレッドカーペットではクラシカルな装いが好まれる傾向にあるので、当時の華やかな映画界とモードがリンクしてた時代のドレスをチョイスするのはありな事。そしてこのドレスが、まったく色あせる事なく見えるのは、ナタリーの女優としての風格や自信みなぎるたたずまいにもあるような気がしました。

写真右は、50代になってからも人気が衰えないコリン・ファース(Colin Firth)の奥様であるリヴィア・ジュジオーリ(Livia Giuggioli)はヴァレンティノ(Valentino)を着用。ヴァレンティノレッドとも言うべきブランドの象徴である赤ドレスに赤リップで、存在感アピール。デザイン自体はシンプルながらコリン・ファースとのマッチングもよく、素敵なカップルバランス。



 写真左は、ブルーグレーのソフトなドレスを着て猛烈に輝いていたペネロペ・クルス(Penelope Cruz)。ジョルジオ・アルマーニ(Giorgio Armani)の月光のように輝く布地を多用したドレスは、彼女の魅力を最大限引き出し、メイクとともに個人的ベストオブベスト!意外と白いドレスよりも、これくらいのグレイッシュなカラーのほうが、肌を美しく見せる効果があるようで、本当に綺麗!

写真二番目はグレン・クローズ(Glenn Close)着用のザック・ポーゼン(Zac Posen)。深い緑の光沢あるドレスは、熟女世代が着てもなんら障害がでないようにジャケット付き。膝後ろから大きくせり出したドレープがマーメイドラインになって、スタイルを良く見せる効果あり。服が結構重めのバランスなので、お顔はナチュラルめにして軽さをだしていて、これがなにげに良いバランス。ポージングもジャケットの中の腰に手を当てる事によって、さらに綺麗なシルエットを生み出しています。

写真三番目は主演女優賞の有力候補だったヴァイオラ・デイビス(Viola Davis)。衣裳はヴェラ・ウォン(Vera Wang)のかなりビビッドなグリーンのドレス。褐色の肌にこういった彩度強めのカラーは効果的で、彼女を魅力的に見せています。ドレスもさりげなくディテールが凝っていて、ハリのある上半身と繊細な下半身プリーツのコラボレーションで、単調になりがちなこの手のドレスに、うまく表情を出す事に成功している感じ。レッドカーペットと相反するカラーのグリーンは、浮き上がって見えて、それだけでかなりの存在感を生んでいます。

そして今回のアカデミー賞で、『脚』だけが話題になったアンジェリーナ・ジョリー(Angelina Jolie)。前回のゴールデン・グローブ賞の際のアトリエ・ヴェルサーチ(atelier)のドレスがもの凄く評価が高かったので、今回も期待大でしたが、、、確かに『脚』しか目に入らない『どーだっ!』ってポージングに会場吹き出し系。黒いベッチンドレスは前回同様アトリエ・ベルサーチなんですけど、こちらもマットな質感が彼女の魅力を半減させてしまっているよう。そしてスピーチでもこのポージングをキープされていて、、、パロディさえおきしてまう事件も発生。どうしちゃったんだろう、アンジー。。。ちょっと残念。


そんなこんなで衣裳も楽しめたアカデミー賞。春は見たい映画がいっぱいです!

2012/02/28

官能的で美し過ぎる2012 Fall ドルチェ&ガッパーナ(Dolce&Gabbana)

ミラノコレクションの中でも大好きなブランド、ドルチェ&ガッバーナ(Dolce&Gabbana)のライブストリームを見ていて鼻血!薔薇のからみつくシャンデリアが並ぶ会場は熱気ムンムンロマンティック♥オ〜ソ〜レミ〜ヨ〜の歌声に合わせて、モデル達がジャンじゃか登場しました。D&Gのブランドを閉鎖し、ドルチェ&ガッバーナに統一した事で今回は意気込みも凄く、70体を越えるリッチでスペクタクルなショーとなっていました。


最初はバロック的な文様を施した黒×金のコーディネイトが続き、いきなり彼らイタリアの文化を盛り込み系。そのフォルムむたるや、ありとあらゆる時代の彼らのアーカイブから切り取って来た様なシルエットで贅沢な作り。コルセット風トップスにクリノリンスカートの組み合わせが特に好きな感じ。一ヶ月前に発表されたドルガバのメンズコレクションも、ほぼ同じ金の刺繍が施されたコートやスーツが出て来てて、レディースにも反映させてる様子。


 黒×金の服が、大洪水のように押し寄せて来て、かなりお腹いっぱいになったところで、ピュアロマなコーディネートが登場。アンティークローズとホワイトレースのコラボレーションがなんとも言えないほど美しく、フォルムにもこだわりが見えてて素晴らしい。


 途中の箸休めには、モノトーンを軸にテクスチャーで勝負。シースルー、ワッフル、フリルにメタリックにと、素材使いも豪華絢爛!実際に手に取って間近でみたら本当に美しいんだろうと思わせるアクセ使いも参考にしたいところ。シルバーとゴールドの組み合わせはこれ以上ないくらいパワフル!!!


 ドルガバのシグネチャーとも言うべきレースの服達もずらりと登場し、顧客を唸らせる感じ。一瞬喪服なのでは?と思わせるデザインも多用し、宗教感を強調したコンセプトのよう。タイトスカートにレーストップスは、そうとうレベル高めのスタイリングがほどこされ、おきまりのブラックブラを透けさせ悩殺。ドルガバのコレクションでは必ずと言っていい程登場するレースのシリーズは、モデルや女優さんにも人気のアイティムです。


最後はダークサイドなロマンティックの提案に、トイレも忘れてモニターにへばりつき感無量!最初のほうのピュアロマとはひと味も二味も違うディテールやプリントや刺繍のミックス!そのプレタポルテを越えてるこだわり様に、デザイナーの気合いを感じました。



自分が女性で金持ってたら、ドルガバ着こなしてみたい〜。

2012/02/26

ヴェルサーチ(Versace) 2012 Fallは、Atelier Versace1997FWの十字架オマージュ

現在進行形でミラノコレクションが華々しく開催している中、先日ヴェルサーチ(versace)のコレクションが発表されました。十字架をモチーフとした近未来的なデザインで、1997年のジャンニ・ベルサーチ(Gianni Versace)が射殺される前のラストコレクションとリンクしてて懐かしモード。どこまでも強い女性像を作り上げていくジャンニのころとは違い、現在デザイナーの妹ドナテッラ・ヴェルサーチ(Donatella Versace)は程よくリアルクローズを取り入れ、フォルムも女性的にして今っぽさをアピール。

Versace 2012 Fall
胸元に大きく十字架が施されたコルセット風トップスや、過剰に十字架がプリントされたワンピなどが前半を占め、まさに1997年のコレクションを一瞬で思い起こさせるプレゼンテーション。ジャンニ・ヴェルサーチがお得意のメタルメッシュな布使いも、妹のドナテッラがさりげなく部分使いでデザインではめ込んでてかっこいい!後半のホワイトビジュー系のドレス達は、マドンナが広告を務めた1996年SSの白とビニールのコレクションの時にも似てるかも。ところどころに15年程前のヴェルサーチアーカイブを感じられて大変興味深いデザインでした。


Atelier Versace1997Fall/Winter
 まだネットの時代ではなかったので、あまりコレクションの写真が見つからなかったんだけど、ジャンニ・ベルサーチが殺される前の最後のコレクションの1997年Fall/Winter。十字架をテーマに、かなりディーブな黒とゴールドでまとめあげた、印象的なコレクションでした。肩パットなども多用し、メイクもベリーストロングで戦士系。この頃はモデルもスーパー級がゴロゴロショーに出てて、今見ても興奮しちゃう勢い。メイクはパット・マクグラスだったかな?まぶたを全て塗ってしまうこのメイク、さんざん色んな雑誌で日本でもパクられていました(笑)


Versace Atelier 1997 FW AD by Mario Testino
これは1997年のコレクションの時の広告。写真はマリオ・テスティーノ(Mario Testino)様でモデルに鋼鉄のナオミ・キャンベル(Naomi Campbell)。やっぱこの服のデザインにはナオミしかいないよね〜とうなずいてしまうキャスティングにうっとり。シンプルな白バックのモノクロ写真でここまでかっこ良く撮れるのも、トップクリエイターならではの力量を感じます。今でも切り抜き撮ってあるし、この時代のビジュアルは永遠に宝物。


久しぶりに見たら、服の完成度が素晴らしく、モデルも今の薄っぺらい子達と違って本気の美が炸裂。気絶しそう!

2012年版の十字架もチーフの服達がどんなスタッフがキャスティングされてビジュアルが作られるのか、いまから楽しみです。

2012/02/23

2011 VOGUE Italia 11月号 カーリー・クロス(Karlie Kloss)の超腹筋モード

2011年12月号のヴォーグ・イタリア(Vogue Italia)の表紙&巻頭特集で、気持ち悪いくらいに割れまくった腹筋を披露のカーリー・クロス(Karlie Kloss)ちゃんがスティーブン・マイゼル様(Steven Meisel)に激写されています。もともとバレエをやっているだけあり、その鍛え上げられた細身で筋肉質なボディーは圧巻。いままでカーリーちゃんがこんな細マッチョだとは思わずにお顔だけ見て来ていたので、この号ははっきり言ってアゴはずれそうでした〜。
写真はスティーブン・マイゼル様お得意のリチャード・アヴェドン風なグレーバックと、シンプルな白バックの重ね技。被写体に躍動感ある動きや、面白ポージングをさせることにより、見る側が飽きないページ構成となっている感じです。


表紙からして『何かあるぞ』的なウェストの細さを強調したポージング。今まで幼さと頬の長さが気になって、あまり好きなモデルではなかったのですが、今回のフィーチャーで新境地を開花させ、ちょっと気になる存在かもな19歳カーリー。

腰から下をひねって上半身はまっすぐただずむなんて、かなりの上級テクニック。

 えぐられたような腹筋の凹め方が今まで見た事なかったフォルム。昔のナジャの腹筋を思い出させます。

 頬骨の高い部分が長いのがカーリーの特徴なんですけど、この写真は上手く個性になってて目もとが隠れているモノクロ写真なんかはかなり美しいと思います。お花のヘッドピースも、力のないモデルがやったら、かなりチンドン屋状態になるものですが、カーリーの貫禄でもちこたえているビジュアル。

 なんか昔の写真っぽい。90年代のクラウディア系?(With CHANEL BAG)

 細いのに腿の辺の筋肉も素晴らしく、いろんな動きにも順応してみごと!

 この左写真の手の動かし方はなかなか素人には出来ないし、長さがないと見れないものになるはずが、カーリーったら!

 頭突きー!(えへっ)

 キまくっています。かなり腹筋がゴキブリのお腹のように割れています(しかも下からライト)

なんか個人的にはスタイリングがいまいちな気もしますが、カーリーのボディーが凄かったので見なかった事にしておいて。そして最後を飾る写真は巨大なハットのみというシンプルさでサイドからのラインが際立つポージング。モデルって生きるも死ぬもカメラマン次第のような気がしているのですが、マイゼル様、やっぱりモデルの魅力を出すのが上手いなーと感心しました。

Vogue Italia
December 2011
Photographer: Steven Meisel
Model: Karlie Kloss

2012/02/21

MARNI at H&M 3月10日発売

最近コラボばっかりしている印象のH&Mですが、先日のベッカム下着に続いて3/10日に日本で発売!なんかもともとマルニが打ち出すデザインに興味がなく、変わったプリントと箱形シルエットのブランドとしか認識がなかったのですが、今回のコラボも『マルニらしいテキスタイルがいっぱい』とのことで悪い予感が的中。個人的にはあまり好きでない柄のオンパレードでレディースはそそられず。。。そしてメンズも絵本系(ポエティック系)の服達がいっぱいで、自分には着こなせないだろう坊ちゃん風な半ズボンとか懐かし系の柄シャツが多く残念。ボーダーやシンプルな無地の服などを狙って見に行ってみようと思ってます。

 イメージCMは、ソフィア・コッポラ(Sofia Coppola)が担当しているらしく、MARNIのブランドイメージに合う気がしてとてもナイスなコラボレーション。撮影場所はモロッコらしく、太陽の日差しと綺麗な壁のマッチングが素敵。

 個人的には今回もし買うんだったらこんなアイティムをセレクト。やっぱりどうしてもボーダー以外のプリントは自分には合わない気がする〜。そして半ズボンも。。。ランヴァンコラボの時は銀座店に先頭で並んで張り切ってたんだけど、今回は予定があって並べないので、売れ残ってたらいいなーと言う感じです。


レディースは本気でプリントが多かったんだけど、やっぱりプリント以外の服の方が素敵にみえました。でもアクセサリーはなにげに可愛いかも!と思ったりして、首飾り系のアクセとか少し買ってしまいそう。

日本では、渋谷店、新宿店、銀座店、えびす橋2号店、キャナルシティ博多店の5店舗で販売。欲しい人は始発前に並ぶと思った物を全て手に入れる事が出来るはず。

次回はトム・フォードとか、サンローランとかとコラボして欲しいな。

2012/02/19

第54回グラミー賞総なめのアデル(Adele)

先日行われた第54回グラミー賞では、イギリスのシンガーソングライター、アデル(adele)が主要3部門を含む6部門を受賞という総なめ状態。すでに全世界で1300万枚のCDの売り上げ枚数があり、そのハスキーで色っぽい歌声は、一度聞いたら忘れられないインパクトあり。
時を同じくしてアメリカンヴォーグ2012年3月号ではアデルスペシャルを発行。フォトグラファーに売れっ子デュオのマート&マーカス(Mert Alas&Marcus Piggott)を起用し、ふくよかなアデルをモードの世界へと誘い込み、素晴らしく妖艶で美しいビジュアルに落とし込んでいます。


90%くらい、 修正で長体をかけてほっそりさせているっぽいですが、さすが天下のUSヴォーグはレタッチがナチュラル。アゴ割れは生かしてそのままにしたようすです。腹の辺は修正で削ったかのような不自然なライン感が出てしまっているけど、表紙だから多めにみてあげたいところ。胸元はさすがアメリカ雑誌って感じでどかんと強調ぎみです。黒いレースなドレスは似合っててとっても素敵!






手でお肉を引っぱったり、限りなくアップにするのは大変効果的で、太めの人に良くやる手法。マート&マーカス、上手い!さすが!ヘアメイクも彼女の良さがでるクラシカルなテイストでイケてます。何より22歳だってのが一番の衝撃でした。

メンズモデル、アンドレイ・ペイジック(Andrej Pejic)の女性美

アンドレイ・ペイジック(andrej pejic)というオーストラリア人のメンズモデルさんがいるんですけど、その美しさときたらそんじょそこらの女性を遥かに超越し、さらにはスーパーモデルと対等に誌面やショーで張り合えるくらいの美貌!現在20歳の彼は整形などをすることなくナチュラルな美しさで活躍中なんですけど、ついに先日オランダの下着メーカーHEMA(ヘマ)の下着モデルとしてもフィーチャーされ、その乙女っぷりから目が離せません。今までフェミ系モデルは山ほどいましたが、ここまで女装が普通に似合って、しかもスーパーモデル級に美しいって、いなかった気がする。









ショーではゴルチエに気に入られているようで、トップモデルでもなかなか出る事の出来ないオートクチュールのコレクションまで出れてたりして凄い。しかもなんらスーパーモデル達と引けを取らない堂々たるキャットウォーキングを披露し会場を圧巻。絶対に事前情報で男性って聞いてなかったらショーに来てたお客さんは女性だと思ってるはず。眉毛の太さや、ほんの少しウェストが女性よりもあるかなーってくらいで、後はかなり女性かも。薄着の撮影の時とか、股間の収納はどうしているのか、個人的にかなり気になってしまいます。そして10年後の男性ホルモン過多の時期をまた見てみたい感じ。

2012/02/16

Soon International マガジン16号 プラスチック・キャンベル!

『ナオミよ(古)』でおなじみの黒人スーパーモデルのナオミ・キャンベル(Naomi Campbell)様が、Soon Internationalと言う雑誌でプラスティックの質感になってツヤっと誌面を飾っています!ナオミ自体の三白眼も凄まじく、それだけでもすでにアンドロイドな雰囲気バリバリなんですけど、CGによる加工でさらに固さを増し、戦闘力はそうとう高め。
乳液などのツヤツヤテクススチャーを肌に塗って撮影してもこうは光らないので、おそらく黒めのマネキンに同じライティングして撮影し、光の部分のみ取り出してフォルムを調整し、ナオちゃんの肌に合成していると思われます。だぶん合成しやすいように、ナオミにはあまり過激なポージングはさせず、ナオちゃんを撮影後に同じアングルにセットしたマネキンを別撮りしている気がするんですけど、どうなんでしょうか?(それか3Dソフトで光を無から作ってたりして・・・。)

 『ナオミよ』

『見たわね』

 『ずんっ』

『にやりっ』

 『41歳よっ』

写真はシンプルに撮っているはずなのに、この破壊力はいったいなんだ!ってくらい、次から次へと押し寄せるナオミに息苦しいくらい。(胃もたれ) 薄ら笑いしてるナオミに食われそうで、夜一人で見てたら絶対に夢見そうかも〜。髪の毛も潔くウィッグを捨て去り、つるりと頭蓋骨を強調したシルエットでさらに人間味を消し去っています。

Title: Lighted Darkness
Magazine: Soon #16 Fall 2011
Model: Naomi Campbell
Photographer: Seb Janiak
Stylist: Clémence Cahu

写真はミュージシャンのPVでも大活躍のセブ・ジャニアック(Seb Janiak)が撮影。この方、1997年にもナオミをフィーチャーしてアンドロイドみたいに撮ってました。今見るとディテールの処理がちょっと古くさい感じも少ししますが、当時はこれ見た時、本当にショッキングで飛び跳ねて感動し、学生の時にまねっこして友達の顔をこういう処理して作品作っみた過去あり。あまりPhotoshopなどが進化する前なので、結構質感変えるのは大変だった時代です。
今回のSoon Internationalでのナオミとセブのコラボは二回目で15年ぶり!15年経って老けるどころか、ナオミがさらに美しくパワーアップして帰って来てくれて、見た時嬉しかったです。

今も昔もスキンヘッド。

2012/02/15

シンディー・クロフォードVSジゼル・ブンチェン

どの時代にもスター的なモデルってのは存在するわけなんですけど、最近90年代に活躍したシンディー・クロフォード(Cindy Crawford)と、現在のスーパーモデルのジゼル・ブンチェン(Gisele Bundchen)が存在感や雰囲気似てるなーと思っていろいろ比較リサーチ!

1992年のUSヴォーグのカバーを飾ったシンディーは、当時つき合っていたリチャード・ギアとのラブショットでお騒がせ。前髪を分け目なくボリューミィーに立ち上げたヘアースタイルと官能的なアースカーラーメイクがなんとも美しい。
そして右側は2000年のUSヴォーグ6月号に登場のジゼル。モデルとして頭角を現して来た頃で、いきなりジョージ・クルーニーとハグしているショットがカバーに採用。背景は全て波で攻める上らかのショット。ジゼルはちょっと口紅が濃い気もするけど、全体的にヘルシーな質感なのと、ジゼルの意地悪だけど満面の笑みがアクセントになり、凄まじいパワー。両方ともに写真がハーブ・リッツってのも面白いけど、つき合ってもないのに遠慮のないジゼルに一票。


2人とも時代は違うけどベルサーチの広告でもお馴染みなので同じようなコーディネートを掲載。伝説となっているヴェルサーチ&リチャード・アヴェドンの1994年の広告のシンディーは、もう女神かと思うくらいの神々しさで、目が合うと石にされそうなくらい凄まじいオーラが出ててフリーズ。いつもマットなメイクをされがちなシンディーに、ナーズによる肌質を生かしたツヤっぽいメークもこの時の撮影には合っていたようで、とっても無敵。
ジゼルも現役でヴェルサーチのモデルをこなしているんだけど、この時のジゼルはテスティーノ撮影でお部屋の中プレイ。ヴェルサーチだけはアヴェドンのイメージが美し過ぎたので、シンディーに一票かも。


モデルの中ではグラマラス&セクシー担当の2人は、水着撮影も多いのでおきまり腕上げポージングで詳細比較。シンディーの時代は写真修正などない時だったので、乳首の透けなどサービスもふんだんですが、レタッチなくしてこの健康美はたいしたもの。ジゼルはもともと少年体系に胸だけパコーンとついたタイプなので、モードも水着も幅広く着れちゃうんだけど、難易度の高い水着をさらりと着こなしててこちらも相当な戦闘力。水着は同点。


で、実際のファッション撮影ではくなって、レタッチもカメラマンの技術も使われないパパラッチ写真ではどうかを、ビーチでの水着ショットで比較。何故か2人とも黒いビキニなのが奇遇ですが、45歳になってもこれを着れちゃってて、特に腹回りに障害が出ていないシンディーに尊敬の眼差し。いっぽうジゼルは31歳なのでまだ体重との戦いは無縁そうですが、子供を産んでおきながらこの体系は素晴らしく見習いたいもの。どちらもありだと思うけど、45歳でこのボディーは驚異的すぎてシンディー母さんに一票かも。


これは2009年のメトロポリタンミュージアム・コスチュームインスティチュート・ガラレッドカーペットの様子なんですけど、この2人、またもや衣装がかぶってヴェルサーチでポージング。しかも長さは違えどメタリックなブルーをチョイス!個人的にはシンディーってあんまりブルーが似合うように思えないのと、腰回りのドレーブが迫力を増して写ってしまっているような気がして、ウルトラショートのシークインドレスで決めていたジゼルに一票!


こちらもファッションの撮影ではない時のパパラッチがとらえた、しかも度スッピンと言われている写真。もともとこの2人はモデルの中でも骨格がしっかりした男顔なので、メイク落としてもそんなに顔が変わる方ではないと思っていたんですけど、結構違う。特にシンディーは昔から、『メイクを1つだけするなら、マスカラ!』と言うだけあって、目もとに黒の〆がないとぼやけた印象になりがちです。ジゼルはグラマラス系モデルにしてはモード撮影もこなし、なにげにスッピンメイクもされたり、泥んこにされたり応用範囲が広いのでスッピンは意外にも慣れっこ。だからまあこんなもんかーって感じで、印象が大きく変わらなかった感じです。40代になってから整形も認めて日々お顔が変わったりしているシンディーに対して、メスの形跡はいまだ感じられないジゼルに一票。 


何故かモデルちゃんって妊娠するとすぐに撮影して公開しがちなんですけど、もちろんこのお二人も期待に答えて臨月爆弾投下。1991年8月のヴァニティーフェア誌で、女優のデミ・ムーアが妊娠ヌードを披露してから、これ系の妊婦写真を撮るのが、セレブお決まりのプレゼンテーションとなっています。シンディーは第一子のプレスリー君を産む前に1999年6月号のWマガジンに手ブラで腰に手ポーズ。今までのただグラマラスで強い女性像がやや潜み、髪の毛も短めで洗いざらしだったり良い感じ。
一方ジゼルは女神をイメージしたのか、やや往生際の悪いシースルーなシフォンドレスで立体感アピール。メイクがナチュラル過ぎちゃって、ややヒラメっぽくなっているのが気になり、基本的には一般人には到底出し得ないハイクオリティーな基準での判定ですが、モノトーンで清く脱いだシンディーに一票。


てな感じで時代のアイコンモデルである2人をいろいろな方向から比較してみたんですが、シンディーは基本的に修正などのない時代に頑張って来ていた功績と、痩せ過ぎに反対してヘルシーで健康なボディーを提案していたのであるいみタイムレスビューティー。若い時から毛穴が他のモデルより大きかったので、今のたるみにつながってて若干可哀想ですが、現在の修正技術とともに、まだまだファッションの現場に関わって欲しいモデルの一人です。

そしてジゼルですけど、先日発表となったフォーブスのモデル長者番付で、なんと他のモデルにかなり差を付けて堂々の1位!しかもその総資産たるや151ミリオンダラー(110億円以上!)ということで、開いた口も塞がりません。シンディーの方がワークアウトビデオつくったり、バブル時代に活躍していたので資産が上かと思いきや、自分の名前を配したサンダルブランドの成功やホテルやアパレルの事業でジゼルのほうがしたたかに、がっぽりと儲かっているそう。年収だけでもハリウッド女優を凌ぐ20億円ってのが衝撃です。
ジゼルはこの先アラフォーとなり、エイジングとどうつき合っていくのかも個人的には大変興味深いところ。まだまだ稼ぎまくるスーパーモデル達から目が離せない!