2012/12/31

ドルチェ&ガッバーナ(Dolce&Gabbana)、木漏れ日が効果的なジュエリーキャンペーン

秋に発表されたドルチェ&ガッバーナ(Dolce&Gabbana)のジュエリーラインのキャンペーンが素敵でうっとり。木漏れ日の中でフルーツ食べたり男の子とからんだりのシチリアの日常の中で、メインのジュエリーを際出させて撮影しています。
モデルはここ最近、ドルガバに気に入られメイン張っているビアンカ・バルティ(Bianca Balti)が、優雅かつエレガントにポージング。スッピンはアンジェリーナ・ジョリーのようなぽってり唇&キャットアイの彼女、ドルガバシグネチャーのセクシーブラックドレスを着こなし、イタリアンマダムを難なく演じています。






いい感じに肌に光が落ちていて、褐色な肌トーンとも相性よく、良く実ったオレンジの背景とも馴染んでて綺麗。こういったツートーンくらい暗い露出で撮ると、宝石系はキラキラがより一層引き立つので、大変上手なシチュエーション選びのように感じました。構図も雑誌見開きになった場合を考慮して、モデルの配置が左右どちらかに寄っているのも、使いやすさを考慮してだと思われます。

カメラマンはジャンパオロ・スグーラ(Giampaolo Sgura)。ドルガバに気に入られてからの彼の活躍は飛ぶ鳥を落とす勢いで、様々なキャンペーンを撮影しまくり。ドルガバではアンダーウェアから始まり、メイン広告をスティーブン・クラインから奪い取り、今回のジュエリー広告まで、ドルガバ制覇中!
いかにもなライティングではなくて、日常のさりげなさを作り込んでなさそうに見せるのが上手なように感じます。ドルガバに関しては、少しバタ臭い雰囲気をわざとのこしているようにも感じました。

モデルのビアンカちゃんも最近はカール・ラガーフェルドにも気に入られ、広告露出も増えてスーパーモデル街道まっしぐら。男顔でかなり個性的なルックスなので好き嫌いはあるかと思いますが、このジュエリーの広告は可愛らしさも表現され、新たな一面を見れました。


イメージムービーは、ひたすらフルーツを食いまくるビアンカに注目!激綺麗!




リンダやジゼルなど、男顔をくまなくキャスティングするドルチェ&ガッバーナ。しばらくは、唇ぽってりビアンカで行く模様。
ドルガバの世界観、ラグジュアリーでいつも大好き。

2012/12/28

2013年Spring/Summer PRADA 新旧プラダガール入り乱れキャンペーン

今回の2013年春夏のプラダ。実はあまりコレクションは好きではなかったのですが、スティーブン・マイゼル(Steven meisel)による広告ビジュアルがやけに気にかかってしまい、ややぞっこん気味。

最近は名前もわからないようなニューフェイスモデルを起用し続けていたプラダですけど、今回は新人に混じって半数は歴代スーパーモデルが登場。特にデザイナーのミウッチャお気に入りのアンバー・バレッタ(Amber Valleta)の返り咲きには心トキメキました!
そしてコレクションでも常連だったエイジレスモデル代表のカースティン・オーウェン(Kirsten Owen)や、髪さえ巻けばいつでもモンローになれるエヴァ・ヘルツィゴヴァ(Eva Herzigova)、現在のスーパーモデルであるラケル・ジーマンサーシャサスキアなどなど、無視出来ないスターモデルが盛りだくさん。
さすがビッグメゾンのキャスティングは違うなあと見せつけられた展開です。











アンバー・バレッタ(4枚目の左側黒ワンピの人)のぎっくり腰でやっと立ち上がったかのようなボージングがヤル気なくって大好き。さすが長年プラダガールを務めたモデルだけあって、プラダのお色気の省き方を熟知してらっしゃる感じ。

エヴァ(一枚目の右の人)も若い時はいつまでもモンロー演じさせられてて、プラダとは対極のメゾンにしか相手されなかったかと思うんだけど、アラフォーになって頬も痩せこけ、いい感じに老けたのが良かったよう。ショートバングスまで付けられちゃって、見事にプラダガールになりきっています。

カースティン・オーウェンに関しては、もうロボットなのではないかと思うくらい90年代初頭からお顔も体形も変わっておらず、2013年も見事な脱力系ポージングで復活!いつの時代にもどんなモデルとも意外に相性良く馴染めるのもカースティンのモデル力の素晴らしさ。彼女を見かけると、90年代のヘルムート・ラングを思い出します。1970年生まれの42歳!


写真はスティーブン・マイゼル様が今回もご担当されて、ヤル気のない単調なポートレート風がやけにマッチして素敵に感じました。逆にスーパーモデルキャスティングしてしまうと、素材を素敵に撮ってあげたい気持ちが出て来るとおもうので、変な建て込みのセットに入れるよりは良かったのではないかと思いました。



以下はプラダ恒例の靴や小物カットメインのアド。こういうの見る度に、マイゼル様の構成力のハンパないクオリティの高さを否応無しに見せつけさせられ落ち込みます。小物の構成や足だけが写るカットでここまで素敵に撮れるの、本当に凄い。








プラダと言えば、アンバーの次にプラダガールを務めたアンジェラ・リンディバルも印象的だったし、2000年以降はダリア・ウェーボウィもプラダの顔として大活躍だったので、この路線で秋冬も行くのであれば、是非彼女達も出して欲しい〜。

2012/12/26

Wマガジン2013年1月号 ライアン・マッギンレー(Ryan McGinley)による『EARTH ANGEL』

Wマガジン2013年1月号は、ライアン・マッギンレー(Ryan McGinley)による『EARTH ANGEL』というストーリーが大変素晴らしく、スーパーモデルのダリア・ウェーボウィ(Daria Werbowy)をまさにエンジェルのような美しさで激撮!
持ち味の色彩豊かなテイストはそのままに、作り込まないリアルファンタジーの世界を惜しみなく披露しています。








もともとスケーターだったライアンは、周辺の友達やアーティストなどを撮影したスナップで写真展を行い、22歳の時の自費写真集が高く評価され、その3年後には至上最年少という若さでホイットニー美術館での写真展をしています。それから10年以上が経った現在では、コマーシャルの世界も意欲的にこなし、CMやファッションでも傑作を残しています。

特に彼の持ち味であるストリート感と普通の感覚ではとらえる事の出来ない光の色温度のコントロールが大変見事。一枚の写真の中にも様々な表情を盛り込み、モデルや服だけでなく、つねに光と空気も主役にしているように思います。

今回の写真に関しても、スーパーモデルのダリアをキャスティングしているんだから、普通だったらダリアを最も綺麗なライティングで最も綺麗なアングルで撮影したくなってしまいますが、ライアンはむしろ雑に友達のスナップのように撮影する事で、世界観をキープしているように感じました。

最近は作り込んだ作品やスタジオワークなども沢山発表していますが、ライアンと言えばドキュメントタッチの荒い質感をイメージしてしまうので、ライアンが撮るファッション撮影という意味では、このストーリーはかなりドンズバでした。
自分では絶対撮れない世界観と質感なので、かなり憧れるかも。


最近、個人的にWマガジンがイケテル気がします。

2012/12/16

Wマガジン 2012年12月号 マリオン・コティヤール演じる『Red Hot』by Tim Walker

ここ数年、特にインセプションを見てから気になってしょうがない女優さんであるマリオン・コティヤール(Marion Ctillard)。彼女をフィーチャーしたWマガジン12月号巻頭特集は、真っ赤なスタイリングが印象的なカバーストーリーをファンタジーの奇才ティム・ウォーカー(Tim Walker)が見事に撮影。
素敵なイングリッシュローズガーデンを背景に、ミスマッチなエナメル素材を盛り込んだコーディネートがうまくティムの作り出す世界観に馴染み、自然光の光に照らされ不思議な空気感を放っていました。

表紙はラフ・シモンズがデザインした最新ディオールの印象深いニュールック。ソフィスケイトされたベースメイクにドカンっと朱赤のリップを効かし、黒いボブヘアーもコムデギャルソンにならずに成功例!コティヤールのはかなげな表情が大変美しく、表紙としてはちょっと弱い気もしますが、背景のギミックなども効果的で、久しぶりに時めいたカバーでした。




赤と黒を使ったストーリーって、ただ強いイメージで終わってしまう事がただあるのですが、さすがのティム・ウォーカー(Tim Walker)のビジュアル作りは完成度が高く、ユーモアと美しさとストーリーのバランスが見ていて大変心地よいです。

個人的にフランス人女優さんのなかでは断トツに好きな顔で、その表現力も素晴らしくついでにボディも完璧。人間の深みみたいな物が出せる年齢になって、ますます活躍の幅が広がっているように思います。

最新作のRUST AND BONEも気になってて、トレイラー見るだけで興奮度高めです。スッピンの時の目もとの凹凸とアイホールの深さが美し過ぎます。