2012/03/17

2012Fall クリスチャン・ディオール(ChristianDior)の予定外の美しさ

ジョン・ガリアーノが人種差別発言をし、長年務めて来たクリスチャン・ディオールのデザイナーを解任された事件からもう一年。その後もクリエイティブ・ディレクター不在のままオートクチュールや春夏のコレクションは作られてて、特に最初のクチュールは素人が見ても酷く醜いデザインで、まるでお遊戯会のクオリティとまで言われて散々でしたが、今回の2012年秋冬のコレクションは打って変わって品格のある美しいデザインで、まとまり感もあって予想外に素敵でびっくり!現在はジョン・ガリアーノの右上だったビル・ゲイテン(Bill Gaytten)が仕切るデザインチームが作っているそうですが、なかなかのエレガンス。テーマをバレエにし、カラーパレットも絞った事が勝算につながった様子。


ところどころにディオールのニュールックを思わせる腰にボリュームを持たせたシルエットも登場。なおかつ良い意味でランヴァン的、セリーヌ的な現代的なモード感と軽やかさを兼ね揃えたデザインに、うっとりしまくり。ガリアーノ解任以降、びっくりするくらいまとまりのないコレクションをだして来てたので今回もノーマークでしたが、クリエイティブディレクターがいないのでダメだと思われている中、このコレクションはかなり洗練された感がして、メディアでも好評価を得たようです。


イブニングのドレス達もまさにトレンド。オーガンジーで繊細なドレープを作ったフルレングスのドレスは、胸元にシースルーで濃淡を付けたり、ところどころにリボンフォルムやビジューをつけたりアクセント。ここらへんにもバレエのチュチュを思わせるはかなげな雰囲気が素敵に見えました。


ガリアーノの後任探しで話題騒然なまま二シーズンが経過。売り上げも落ちていないので、このまま現在のビル・ゲイテンのままでも良いという意見も出ているとか。確かにガリアーノの時とは違う意味で、こんなロマンティックなコレクション作れちゃうのであれば、ビル・ゲイテンが引き継いでもありな気がしました。

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