香水のボトルやファッション雑誌のアートディレクション、そしてフォトグラファーとして、その卓越した才能で現在も活躍中のスーパークリエイター、ファビアン・バロン(Fabien Baron)。彼が1992年から編集長のリズが亡くなるまでの1999年まで作り出して来たUS版ハーパース・バザーのアートワークが今見ても素晴らしくて、本棚から捨てられず。。。
売り上げが落ちていたファッション誌をグラフィックデザインによって芸術品にまで仕上げていった彼の力量の素晴らしさったら驚異的。学生の頃はシンプルで強いその作風に見入って、デザインによって良い写真も悪い写真も左右されてしまうんだと言う事を学びました。
終始使われる美しいフォントは彼のオリジナルのもので、横のラインが猛烈に細く、縦のラインとのコントラストを出し、エレガントでかつ当時では斬新なシンプル極まりない手法で無駄をそぎ、読者を虜にしていきました。
当時は表紙&巻頭に大御所パトリック・デマルシェリエ、ピーター・リンドバーグらを使い、とがったページをデビット・シムズ、クレイグ・マックディーン、マリオ・テスティーノなので味付け。写真が良いのはあたりまえなんですけど、フォントと噛み合うだけでこんなにも素敵な見せ方が出来るもんなんだ〜!と、ファビアン・バロンのセンスの良さを痛感しました。
特に最初のケイト・モスが叫んでるのが『go』とマッチして、今でも買って来て開いたときの衝撃は忘れられません。
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